(Kappa)カッパ/クラブを入れると倒れるキャディバッグのお修理

こんにちは。大阪でスーツケースやゴルフのキャディバッグなどのバッグ全般や家具、その他様々なモノの修理を承っておりますボンドリペアと申します。

今回は、(Kappa)カッパのキャディバッグ修理をご紹介します。
破損状態は、クラブを入れるとキャディバッグが自立できず倒れてしまいます。

(Kappa)カッパ/キャディバッグの修理

キャディバッグを真っ直ぐ撮影しようとしてしまったので作業台が傾いて見えますね。
作業台は傾いていない、はず、、なのですでにキャディバッグが傾いているのが分かります。

1,倒れてしまう原因

キャディバッグが倒れてしまう原因は、底のプラスチックパーツが割れているか縫製が解れてめり込んだようになっている。もしくは中に入っている筒が変形していたり割れていることによって全体が傾いて倒れてしまうということが考えられます。

(Kappa)カッパ/クラブを入れるとキャディバッグが倒れる原因

今回のキャディバッグは見るからに全体が傾いていたので中筒が割れているだろうと中を覗いてみると底から約20cmほど上のところが割れてしまっています。全体的に凹みや変形も見られます。

念のため外側の底付近も確認しましたが縫製や底のパーツには異常はありません。

2,今回のお修理方法

(Kappa)カッパ/キャディバッグのセパレーターを留めているビスを抜く

中筒破損の修理方法は、中筒の修正もしくは中筒の補強いずれかのお修理になります。
中筒の修正でお修理が出来るのは、凹みや変形が鋭角に曲がっておらず筒が割れていない場合に可能な方法です。

今回は中筒が割れてしまっているので中筒の補強でお修理をいたします。
中筒補強というのは既存の筒の内側に新たに筒を追加して全体を補強するお修理になります。
筒の交換ができないのかというと、出来なくはないのですがかなり大掛かりなお修理になり比例してお修理金額も高額になります。また、変形してはいても既存の筒が残っていた方がその内側に新しく筒を入れることで全体の強度も増しますので同じ症状の再発を軽減することもできます。

(Kappa)カッパ/キャディバッグの仕切りを固定しているビス

それでは中筒補強の工程をご紹介いたします。

まずはセパレーターから解体をしていきます。頻繁に登場するセパレーターの脱着作業ですが、今回のキャディバッグに使用されているセパレーターを留めているビスは特殊なもので真ん中だけにネジが切られています。
このビスを抜くときはまずドライバーで回してみて、抜ける気配がなければ引き抜くという流れで取り外します。

(Kappa)カッパ/キャディバッグのDカン根革を固定しているカシメを抜く

口枠を本体から取り外すため付近を解体していきます。続いてはハンドル付近のカシメを抜きます。
口枠側にのみ固定されているところはそのままでオッケーです。今回は下の4箇所とハンドルの上部を固定している2箇所を抜きます。
このカシメは外すことを想定していないのでしょうね。ガチガチに挟み込んで叩き潰すようにしてカシメられているので外すのがなかなか苦労します。

(Kappa)カッパ/キャディバッグの口枠の縫製を解く

次に口枠と本体は1周ぐるっと縫製されているのでその糸を解きます。これで口枠と本体の連結部分はすべて分離できましたので口枠を持ち上げるとすぽっと外れます。

(Kappa)カッパ/キャディバッグのハンドル付近を解体する

口枠のみ外しました。なにか訴えかけられているような気がします。
口枠は組み立てまで触るところはないので作業台の端に避けておきます。ちょっと視線が気になるので反対に向けておきました。

(Kappa)カッパ/キャディバッグの割れた中筒補強

では、新しい筒を入れます。
その前に既存の筒の変形を可能な限り元の形に近くなるように整形しておきます。キャディバッグの筒は樹脂板を丸めて筒状にしたものが入れられています。
既存の樹脂板が厚み約1mm程度のものが入っていました。今回は補強も兼ねていますので厚み約2mmの樹脂板を入れます。樹脂板を丸めて中に入れて広げるのである程度の変形などはこの外側に広がる力で形が整えられます。

(Kappa)カッパ/キャディバッグの割れた中筒の内側に新しく筒を入れて補強する

重なっている部分と上部に飛び出している余計な部分をカットしてバッグの形に合わせます。
既存の筒の内側に新たに筒を追加しているので厳密にいうと少し内周が狭くなっていますが、口枠の内周は変わらないのでクラブの収納容量には影響はありません。

(Kappa)カッパ/キャディバッグの口枠を縫製する

あとは解体した順に組み立てていきます。
口枠を被せて元の縫製穴に合わせて縫製していきます。1番手の太い糸を使用してしっかりと締め込みながら1穴ずつ手縫いしていきます。

(Kappa)カッパ/キャディバッグのハンドル回りのカシメ留め

縫製ができましたらハンドル付近の組み立てをしていきます。
先ほど外した6箇所のカシメをもう抜くことがありませんようにと願いながらハンマーで打ち込みしっかりとカシメ込みます。

(Kappa)カッパ/キャディバッグのセパレーターを留めているビスの取り付け

セパレーターをビスで固定して完成です。

(Kappa)カッパ/クラブを入れると倒れてしまうキャディバッグを修理

3,中筒の凹みや割れを避けるには

(Kappa)カッパ/キャディバッグが自立しなくなる原因

カートタイプのキャディバッグは今回のように中に筒が入っているものが多く、構造上横方向からの力に弱くなっています。
筒が凹んだり割れてします原因はバッグを輸送中に横に寝かした状態で上に荷物を積むなどして発生します。

ですのでご自身で運ばれる際は車に積む時などにキャディバッグの上には極力重い荷物は積まないようにし、運送会社さんに預ける際はハードケースに入れるか『天地無用』『上積み厳禁』などの取り扱い注意指定をしておくことをお勧めいたします。

4,今回のお修理費用と納期

(Kappa)カッパ/キャディバッグの中板割れを樹脂板で補強修理

今回の(Kappa)カッパ/中筒補強で、費用が22.000円(税抜)、納期が約2週間でした。
※同じような症状でも付近の状態や使用するパーツなどにより費用や納期は変動いたします。

バッグ全体と破損部分の画像をお送り頂けましたらお修理可否の可能性と概算のお見積をお答えできますので お問合せフォームもしくはライン公式アカウントからお気軽にご相談ください。

ボンドリペアではゴルフのキャディバッグをはじめ、スーツケースやキャリーケースなどのバッグ全般や家具、その他様々なモノの修理を承っております。

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