(MIURA)三浦技研/キャディバッグのショルダーベルトを掛けるDカン根革破れを修理

こんにちは。大阪でスーツケースやゴルフのキャディバッグなどのバッグ全般や家具、その他様々なモノの修理を承っておりますボンドリペアと申します。

今回は、(MIURA)三浦技研の40周年を記念して作られた限定のキャディバッグ修理をご紹介します。
破損状態は、ショルダーベルトを本体に掛けるD型の金具(Dカン)の根革が破れてきています。

(MIURA)三浦技研/キャディバッグの修理

1,根革の状態確認

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのショルダーベルトを固定する金具のベースレザー破れを作製交換修理

まずは根革の状態を確認していきましょう。
ショルダーベルトを掛けるDカンのところが荷重に耐えきれず破れてきています。
クラブを入れた状態ですと結構な重量になりますのでもちろん表のPVCレザーだけではなく、内側に芯材が入っているのですが恐らくそれも伸びるか切れてしまっているのかと思われます。
隙間から見えている鉄板は所有者様が補強に入れられたそうです。

この芯材には、アクリルやナイロンなどのテープや樹脂製の板、薄い鉄板などが使用されていることが多く、テープの場合は繊維が引きちぎられるようにして切れたり、樹脂板や鉄板の場合は割れてしまってこのように表のレザーに負荷がかかり破れてくるようです。

2,今回のお修理方法

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのセパレーターを固定するビスを取り付ける

今回は破れてしまっている根革を新しく作製して交換をいたします。

まずは根革を取り外す為に口枠内部の作業スペースを確保する為セパレーターから解体をしていきます。
こちらのバッグは口枠とセパレーターが独立しているタイプなので外側にあるビスを抜くと仕切りを動かすことが出来ます。

(MIURA)三浦技研/キャディバッグの仕切り棒を固定しているビスを抜く

このビスは頭が+になっていますがほとんどはネジが切られていないのでドライバーで回しても抜けません。
このように自動車用工具のクリップ外しなどを用いて引き抜きます。
横に見えているのは薄い鉄板にバッグが汚れないようビニールを巻いています。バッグを傷つけないよう注意して1本ずつ抜き取ります。

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのセパレーターを中に落とし込む

セパレーターは底でも固定されているので仕切りごと底の方に落としておきます。
修理箇所によっては底のカシメも外して仕切りを取り出すこともあります。

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのショルダーを掛けるDカン根革のカシメを外す

ここからようやく根革の解体に入ります。
どんな修理も同じですが、破損している箇所を修理する為には基本的に製造工程を逆行する必要があり作られた順に解体をして修理をしてまた組み立てるという流れになります。

根革を固定しているカシメをすべて外します。
このカシメは叩き潰して中でガッチリと噛み合っているので軸を切るなどして外していきます。

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのショルダーを掛けるDカン根革を本体から取り外す

カシメをすべて抜いて根革だけ本体から取り外します。

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのショルダーを掛けるDカン根革を解体する

取り外した根革をさらに解体をして各パーツごとに分けます。
下に見えるのがベースとなる樹脂板の芯材です。写真にはありませんがこれとは別にテープの芯材が入っていましたがそれも切れかけていました。

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのショルダーを掛けるDカン根革用の芯材に型を写す

今回はベースから新しく作製をいたします。
割れていた樹脂板から新しい芯材に型を写します。
こちらは実質荷重が掛かるところではありませんので少し柔らか目の芯材を使用します。

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのショルダーを掛けるDカン根革作製に使用する代替えPVCレザー

表のPVCレザーはまったく同じ生地はご用意が出来ないため代替えのレザーから近い質感のものを探します。
今回は比較的シボの風合いや色味が近い生地がありましたのでこちらを使用いたします。
質感などが変わる場合は事前に本見積の際に生地サンプルとの比較画像をお送りしてご確認頂いております。

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのショルダーを掛けるDカン根革作製

このPVCレザーに先ほどの芯材を接着して回りを折り返して縫製するので少し大きめに裁断します。
使用する生地の厚みによっては薄く漉いて使用する場合もございます。今回はこのまま使用します。

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのショルダーを掛けるDカンを支える芯材の補強

肝心のDカンを支える芯材には1.6mm厚のPPテープを3重にして使用します。
樹脂板や薄い鉄板よりも比較的引っ張り強度もあり、耐久性もありますので新しく作製する際はこちらを使用しています。

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのショルダーを掛けるDカン根革をカシメで留める

あとは出来上がった根革を元の位置にカシメで固定をしていきます。
カシメは一度外すと再利用が出来ないので新しいカシメになり、若干デザインが異なる可能性があります。

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのセパレーター芯棒を打ち込む

根革の固定が出来たらセパレーターを元の位置に固定し直して完成です。

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのショルダーを掛けるDカン根革破れを修理

3,今回のお修理費用と納期

(MIURA)三浦技研/キャディバッグのショルダーを掛けるDカン根革破れを作製交換

今回の(MIURA)三浦技研/キャディバッグのDカン根革作製交換で、費用が26.000円(税抜)、納期が約2週間でした。
※同じような症状でも付近の状態や使用するパーツなどにより費用や納期は変動いたします。

バッグ全体と破損部分の画像をお送り頂けましたらお修理可否の可能性と概算のお見積をお答えできますので お問合せフォームもしくはライン公式アカウントからお気軽にご相談ください。

ボンドリペアではゴルフのキャディバッグをはじめ、スーツケースやキャリーケースなどのバッグ全般や家具、その他様々なモノの修理を承っております。

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