キャディバッグのフードカバーの生地がボロボロと剥がれてくる症状を修理する方法

※今回の症状は合皮(ビニールレザー)を使用しているキャディバッグを対象として記載しております。

長年使用していなかったキャディバッグを押し入れから出してきたら、なんかベタベタする。前回使用してそのまま1年ぐらい保管していたら表面がボロボロめくれてくる。。
なんて経験はございませんか?

今回はそのような症状になる原因や修理方法、再発の軽減方法をご紹介いたします。

 
(EMILLID BAHAMA)エミリッドバハマ/キャディバッグのフードカバーエナメル生地の割れ
 
 

1,キャディバッグフードカバーの生地がボロボロと剥がれてくる症状。修理が出来るものなのか

結論から申しますと、修理は可能です。
ただ、この症状の場合、ボロボロになっている部分の生地を丸ごと交換する必要がございます。

キャディバッグ本体側は構造上生地の張替えが出来ない箇所が多いため基本的にはお修理不可となる傾向にございます。

2,生地がボロボロになる原因

フードカバーの表面がボロボロとめくれてくるのは『加水分解』という現象で、空気中の水分や前回使用した際に付着した水分と生地とが科学反応を起こして見られる症状です。

3,修理方法

修理の方法は先述の通りボロボロになっている部分の生地を張替える方法になります。
ほんの少しだけめくれているだけであればその部分のみ接着材で抑えパテをつけて塗装したりする方法もありますが、原因となっている『加水分解』はその付近の生地も同じように劣化が進んでいる可能性が高いので部分補修をしても近い将来にその付近がボロボロとめくれてくる可能性がございます。

フードカバーは大きく分けると、マチ生地(ファスナー両サイドの部分)×2枚と背面生地(ロゴ刺繍等が入っている一番面積の大きい部分)×1枚の3枚の生地で作られているものがほとんどです。
それらの劣化している部分を張替えます。

ただ、純正の生地は入手できない場合がほとんどなので生地サンプル帳から近い質感のものを探します。
なので無地のものやベーシックな色のものの方が比較的近い雰囲気のものを探しやすい傾向があります。

代替え生地の選定
 
 
 

4,概算の修理代金

・マチ生地(ファスナー両サイドの部分)張替え→約14,000~18,000円程度
・フード作り直し(全面張替え)→約20,000~25,000円程度

(EMILLID BAHAMA)エミリッドバハマ/キャディバッグのフードカバー生地破れを修理

上の写真はトップ写真のフードカバーの生地を張替えた状態です。
この時は元の刺繍を残してほしいとご希望でしたので、切り出して縁を巻いて新しい生地に移設させて頂きました。

(EMILLID BAHAMA)エミリッドバハマ/キャディバッグのフードカバーの刺繍を移設

画像をお送り頂けましたらもう少し詳細な価格をお答えできますのでお問合せフォームもしくはライン公式アカウントからお気軽にお問合わせください。

5,再発を軽減する方法

生地がボロボロになる原因『加水分解』のさらなる原因は水分と記載をいたしました。
なのでこの水分をできる限り生地に長時間付着させないことが最善の方法です。
といってもキャディバッグが入る家庭用の防湿庫があるわけでもないので、日頃出来る方法をご紹介いたします。

まずは、濡れてしまった場合はそのままにせず乾いたタオルで表面の水分を拭き取ります。
そして使用後は風通しの良い日陰で十分に乾燥させてから収納するようにします。
その後、保管する際も高温多湿の場所は避け防湿材などを一緒に置き付近の湿度があがりすぎないように管理することが重要です。

←雨の日のラウンドに便利なレインカバー。

 

←クローゼットや物置の湿度も高くなりがちな梅雨の時季にも

 
←水分を寄せ付けないのも有効かと思います。

ボンドリペアではゴルフのキャディバッグやスーツケース、お鞄全般の修理を承っています。
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