(Admiral)アドミラル×ビートルズ来日50周年記念モデル/キャディバッグの中筒割れを修理

こんにちは。大阪でスーツケースやゴルフのキャディバッグなどのバッグ全般や家具、その他様々なモノの修理を承っておりますボンドリペアと申します。

今回は(Admiral)アドミラルのキャディバッグ修理をご紹介します。
珍しいモデルで、ビートルズの来日50周年を記念したコラボモデルとのことです。全体にビートルズのメンバーのイラストが描かれており『THE BEATLES』とイギリス国旗が刺繍されています。私はビートルズファンというわけではありませんが、それでも欲しくなってしまいそうです。

破損状況は、キャディバッグの形を作っている内部の筒状の芯材が凹んで部分的に割れてしまっています。

(Admiral)アドミラル/キャディバッグの修理

1,中筒の状態を確認

(Admiral)アドミラル/(The BEATLES)ビートルズ来日50周年記念コラボモデルキャディバッグ

今回内部の破損状態の写真を撮り忘れてしまったのですが、ちょうどボールポケット辺りの内側が凹んで割れてきています。
以前にご紹介した同じような症状のお修理事例に筒の割れた状態の写真を載せております。
(noisy noisy)ノイジーノイジー/自立しなくなったキャディバッグの中筒修理

キャディバッグは外側に立体的にポケットなどがついているので凹みの状態などは外観からはあまり分からないことが多く、立てた時にがたついたりクラブを入れるとバランスが悪くなって倒れてしまうといった症状で初めて気が付く場合が多いのではないでしょうか。

中筒に使用されている樹脂板は約1~1.5mm厚程度のものが多くあまり強度があるものではない為、キャディバッグの輸送中に横に寝かした状態で上から力を掛けるとすぐに凹んでしまいます。
凹みの状態が比較的軽度で樹脂板に割れが生じていなければ凹んだ筒を整形してお修理出来る場合もありますが、凹みグセが付いてしまっているとすぐに同じ箇所が凹んでしまいます。

(Admiral)アドミラル/キャディバッグのセパレーター生地破れ

今回お預かりしたキャディバッグは中筒の割れの他にセパレーターの芯棒が割れて仕切りの生地も破れてしまっています。
芯棒はこのままですと不便ですので一緒にお修理させて頂きますが、生地の張替えは今回はされないということですので簡易的にめくれている部分を接着して補修させて頂きます。

セパレーターの芯棒交換と仕切り布の張替え事例は、
(adidas)アディダス/キャディバッグの仕切り芯棒が割れた修理事例
(Minority Collection)マイノリティーコレクション/キャディバッグのセパレーター生地破れを修理

2,今回のお修理方法

(Admiral)アドミラル/キャディバッグのセパレーターを固定しているビスを抜く

今回は中筒が凹んで割れてしまっている箇所もありますので、部分的な整形をしても割れている箇所の強度が保てません。
中筒が割れてしまっている場合は既存の筒を出来る限り元の筒状まで整形をした後に内側に新たに樹脂板で筒を追加して全体をしっかりと補強します。

まず、中筒を入れるにあたり口枠を取り外す必要がありますので順番に解体をしていきます。
セパレーターを固定しているビスを引き抜きます。このビスは頭に+の掘り込みがあるのでドライバーで回せば抜けると思いきや、回しても全く抜けてこないものがほとんどです。
抜いてみると分かるのですが、このビスはネジが切られていないのでどれだけ回しても抜けません。稀にネジの切ってあるビスが入っていることもありますが。

(Admiral)アドミラル/キャディバッグのDカン根革の解体

仕切りを取り除いたら次はショルダーベルトを掛けるD型の金具(Dカン)の土台になっている被せを解体していきます。
ここを解体する理由は、口枠と中筒を縫製している糸がこの被せの下に隠れている為でこれをめくらないと口枠と中筒を解体することが出来ません。

このカシメは裏側がキャップになっていますのでキャップをニッパーなどで取り除きます。

(Admiral)アドミラル/キャディバッグのカシメを抜く

そうすると表からカシメを引き抜くことが出来ます。
ご覧のように潰れた部分が引っ掛かりになるのでキャップを外した際にできる限りこの引っ掛かり部分を取り除いておいた方が引き抜く時に楽に抜けます。

(Admiral)アドミラル/キャディバッグのハンドルカシメを抜く

ハンドルも口枠と中筒に繋がっていますのでどちらか外す必要があります。
今回は上部の取り付け箇所がカシメを抜き難く打ち直す際も下の方がやりやすそうでしたので下側を抜きます。

(Admiral)アドミラル/キャディバッグの口枠の縫製を解く

パーツで口枠と中筒を繋いでいるものはすべて取り外したのでここから縫製糸を解いていきます。

(Admiral)アドミラル/キャディバッグの口枠を解体する

一周縫製を解くと口枠と中筒を分解することができます。
外した口枠はいったん避けておきます。

(Admiral)アドミラル/キャディバッグの割れた中筒に新たに筒を追加して補強

中筒の変形を可能な限りで整形をした後に新しく筒状にした樹脂板を入れます。
今回は約2mm厚の樹脂板を使用いたします。上部は真っ直ぐではない為形状に合わせてカットします。

(Admiral)アドミラル×ビートルズ来日50周年記念モデル/キャディバッグの口枠縫製

口枠を被せます。
カシメの位置を合わせて元の位置に調整をして口枠を縫製していきます。

(Admiral)アドミラル/キャディバッグの口枠を再縫製

0番手の太い糸に蝋を引いてさらに強度を持たせて1穴ずつ編み込むようにして手縫いで縫製していきます。
新しい中筒には穴が開いていないので千枚通しで下穴を開けながら縫製をいたします。

(Admiral)アドミラル/キャディバッグの中芯凹みを補強修理

縫製が出来ましたら先ほど外したハンドル下のカシメを新たに打ち直して中筒ごと留めます。

(Admiral)アドミラル/キャディバッグの中筒割れを補強修理

あとはセパレーターを組み立てて完成です。

(Admiral)アドミラル/キャディバッグの中筒変形修理

3,今回のお修理費用と納期

今回の(Admiral)アドミラル×ビートルズ来日50周年記念モデル/中筒補強修理で、費用が22.000円(税抜)、納期が約3週間でした。
※同じような症状でも付近の状態や使用するパーツなどにより費用や納期は変動いたします。

全体と破損部分の画像をお送り頂けましたらお修理可否の可能性と概算のお見積をお答えできますので お問合せフォームもしくはライン公式アカウントからお気軽にご相談ください。

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