(TUMI)トゥミ/スーツケースの斜めに削れた車輪を交換

こんにちは。大阪でスーツケースやゴルフのキャディバッグなどのバッグ全般や家具、その他様々なモノの修理を承っておりますボンドリペアと申します。

今回は(TUMI)トゥミのスーツケース修理をご紹介いたします。
破損状態は、ホイール外側に付いているゴムタイヤが摩耗して片減りしています。

1,車輪の状態を確認

まずは車輪の状態を確認します。
伸縮ハンドルが付いている背面側の片方の車輪が斜めに削れています。

よく見られる症状ですが、このようになる原因は伸縮ハンドルを使って２輪でスーツケースを引いている時にキャスターを見てみると、左右の車輪が『ハ』の字になっていることがよくあります。
これはキャスターのデザインにもよるのかと思われますが、この状態で走行をしているとこのように片方が摩耗してきます。また、それに合わせて車輪の軸部分に髪の毛やゴミが絡まって回転が悪くなるとタイヤと地面の摩擦が増えてここまで削れてしまうことがあります。

※今回ご紹介するお修理はメーカーによるお修理ではございません。
　メーカー外でお修理された場合はメーカーでのカスタマーサポートがお受けできなくなる可能性がございますので、その点は事前にご了承くださいますようお願い申し上げます。

2,今回のお修理方法

今回は特に摩耗している車輪とその他３箇所の車輪も合わせて４個セットで車輪を交換してお修理させて頂きます。
先ほどご紹介したように伸縮ハンドル側の車輪は摩耗しやすいので、車輪側の２輪をセットで交換させて頂く場合もございます。その辺りは所有者様とご相談の上で取替個数は決定いたします。

まず既存の車輪を外すのですが、車輪を固定している軸はカシメというシャフトで頭を叩き潰して固定されていますので頭の部分を削り取るか、軸を切断します。
軸の頭を削り取る際は軸の径よりも0.5ｍｍほど太いドリル刃で削り取るのですが、この方法は気を付けないとドリルの摩擦熱で鉄製の軸が熱くなりキャスターを溶かしてしまうことがあります。軸の穴が変形して拡がってしまうとキャスターごと交換が必要になります。

車輪とキャスターの間に隙間がある場合はエアーソーなどノコギリのような工具を使用して軸を切断します。

一番摩耗していた車輪の箇所は、すでに軸付近が車輪の回転不良による摩擦熱でキャスターの内側が少し溶けて削れていました。
軸の穴は幸い大きな変形や穴の広がりはありませんでした。

先ほどの状態では新しい車輪が入りませんので削れて出来たバリを削り取ります。

キャスターの方向を自在に回転させる軸の部分も摩擦によって出た鉄粉や埃が付着して汚れが付きやすい所になります。
この部分もゴミが詰まったり中の油分が不足すると回転不良を起こして、今回のような車輪が斜めに摩耗する原因にもなります。

ですので車輪のみの交換であっても再発の要因になる部分は一緒に改善をしておきます。
パーツクリーナーで古い油分や汚れを落として、新しい潤滑油を入れておきます。

今回の交換に使用する車輪です。
新しい車輪はベアリングが入っているタイプですので、車輪と軸の摩擦を低減することが期待できますのでこちらを使用いたします。

こちらの車輪を元の軸と同じようなカシメタイプの軸で固定を致します。
車輪を付ける部分のキャスター幅によってはカシメタイプの軸が使用できないことがございますので、そのような際は両方から挟み込むネジ式の軸を使用することもございます。

残りの箇所も同じように交換をして完成です。

2,今回のお修理費用と納期

今回の(TUMI)トゥミ/スーツケースの車輪交換×４箇所で、費用が13,000円（税抜）、納期が約２週間でした。
※同じような症状でも付近の状態や使用するパーツなどにより費用や納期は変動いたします。

全体と破損部分の画像をお送り頂けましたらお修理可否の可能性と概算のお見積をお答えできますので お問合せフォームもしくはライン公式アカウントからお気軽にご相談ください。

ボンドリペアではゴルフのキャディバッグをはじめ、スーツケースやキャリーケースなどのバッグ全般や家具、その他様々なモノの修理を承っております。