(Hermes)エルメス / トートバッグの底革の色剥げを元の色に合わせて塗装修理
こんにちは。大阪でスーツケースやゴルフのキャディバッグなどのバッグ全般や家具、その他様々なモノの修理を承っておりますBOND repair / ボンドリペアと申します。
今回は、(Hermès)エルメスのトートバッグ修理をご紹介します。
お預かりした時の状態は底革の四隅が剥げていました。
こちらと同じバッグでハンドルのコバを磨いたお修理事例は、
(Hermès)エルメス / トードバッグのハンドル切り口を磨いて表面のめくれを補修
目次
1,革の状態を確認
まずはお修理方法を決めるため革の状態を確認していきます。
四隅とも同じような状態で、擦れによって革の表面が剥げてきています。
どの部分も比較的浅く削れているようです。
完全に革がえぐれていたり破れてしまっている場合は革の部分補強やパイピングの巻き直しが必要になります。
2,今回のお修理方法
今回は、表面が薄く擦れて剥げているような状態ですので部分的に補色をしてお修理をします。
お修理の流れを動画にまとめていますのでよろしければこちらもご覧ください。
まずは革用のクリームで補色をしていきます。
塗装にはおおまかに2種類あり、顔料と染料での塗装があります。
簡単に説明すると顔料は表面に塗料の膜を作る塗装で、染料は素材に色を染み込ませる塗装です。
今回の革用クリームは染料になりますので革に色を染み込ませて塗装をします。
綿棒などで剥げている部分にクリームを塗布します。
この際、いきなり濃い色から塗るのではなく薄めの色から塗って様子をみます。
クリームを塗って完全に乾燥する前にウエスで拭き取ります。
この時の色を見て次に塗る色を決めていきます。
1回目のクリームで思ったよりも色が入らなかったので2回目は黒めのクリームを塗って一度目は素早く拭き取り様子をみます。
少し色の入りが弱かったので2回目に同じクリームを使って少し時間をおいて革に色を浸透させます。
これを繰り返して少しずつ元の色に近づけていきます。
ポイントは、
①薄い色から順に濃くしていくこと
②焦らず回数を重ねながら色を合わせていくこと
四隅の補色が終わったらボトムレザー全体をなじませるために無色のクリームを塗ってツヤ感を調整します。
また、たまにクリームを塗ってあげることで革の保湿になり革の乾燥やひび割れを軽減することが出来るので1年に1回でもご自身でメンテナンスされると大切なお鞄を長く愛用できます。
こちらはそんなに時間を置く必要はないので全体的にクリームを塗って同じようにウエスで拭き取ります。
シボやパイピングとの隙間に少しクリームが残る場合がありますがこの後のブラッシングで全体になじむのであまり気にしなくても大丈夫です。
馬毛のブラシを使って全体を優しくブラッシングします。
最後に乾いたキレイなウエスで全体を拭き取って完成です。
角は擦れやすい部分なのでシボの模様がなくなり平らになっているので部分的に色が入り難い部分もありましたがそこまで違和感は無く仕上がったかと思います。
3,今回のお修理費用
今回の(Hermes)エルメス / トートバッグの底革四隅の補色で5.500円(税抜き)でした。
※革の種類や状態によって納期や価格は変動いたします。
全体と破損部分の画像をお送り頂けましたらお修理可否の可能性と概算のお見積をお答えできますので お問合せフォームもしくはライン公式アカウントからお気軽にご相談ください。
ボンドリペアではゴルフのキャディバッグをはじめ、スーツケースやキャリーケースなどのバッグ全般や家具、その他様々なモノの修理を承っております。
投稿者プロフィール
-
BOND repair / ボンドリペアのホームページにお越しくださりありがとうございます。
私共はスーツケースやゴルフのキャディバッグなどのバッグ全般と家具の補修と椅子の生地張替え、その他様々なモノのお修理を承っております。
お困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。
最新の投稿
- お知らせ2024年7月30日(2024)お盆休みのお知らせ
- お知らせ2024年2月6日営業所移転のお知らせ
- お知らせ2023年12月13日年末年始の営業について
- お知らせ2023年7月22日(2023)お盆休みのお知らせ