(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの割れを補修

こんにちは。大阪でスーツケースやゴルフのキャディバッグなどのバッグ全般や家具、その他様々なモノの修理を承っておりますボンドリペアと申します。

今回は(VéloLine)ベロラインのバッグ修理をご紹介いたします。
破損状態は、ケース外装に付いているベルトの付け根付近が3箇所割れています。

1,割れの状態を確認

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの修理

まずは各所割れの状態を確認していきます。
伺っているのは3箇所でいずれもバッグの外装に付いているベルトの付け根が割れているとのことです。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの蓋バックル付近の割れ

1箇所目はメインの自転車を入れる荷室の蓋になります。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースのベルト付け根樹脂板割れ

バックルのベルト根元が裂けるようにして割れています。割れているところを見るとちょうどベルトを本体に縫製しているミシン目に沿って割れています。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの樹脂板裂け

割れは外巻きテープの手前でかろうじて止まっている状態です。
こちらの外装は見た目はカーボンのようですが、これは模様で素材は『(TPU)熱可塑性ポリウレタン』という樹脂が使用されているようです。軽量で比較的他の樹脂よりも柔軟性があるようでこのようなハードとソフトの間のようなキャリーケースにちょうどよい素材です。

ただ、どれだけ柔軟性のある素材でもミシン目には弱く布地でもミシン目に沿って破れてしまうことがよくあります。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースのベルトを固定しているカシメ抜け

2箇所目は本体を立てた際に上部にくる面の同じくバックル付け根の箇所。こちらはビス穴が拡がってビスが外れてしまったようです。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースのベルトビス外れ

こちらは自転車を入れていない状態でケースをコンパクトに収納する為のベルトです。構造的にはビスが抜ける方向には力が掛かりにくいところですので、本体上部にあるということもあり輸送中にここを持ってしまった可能性がございます。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの背面

3箇所目は背面についているショルダーベルトの付け根と底脚をセットで固定している穴付近が割れて外れています。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの底脚固定部分の割れ

ここはケースを寝かした際に底面にくるところで、先ほどの2箇所の樹脂とは違い硬めの樹脂が使用されています。
素材の違いもありビスが抜ける際に付近が割れてしまったようです。

2,今回のお修理方法

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの樹脂板割れ修理

今回はそれぞれ割れている箇所の補修と補強をしながら再取付をしてお修理をさせて頂きます。
まず1箇所目のところから。こちらはミシン目に沿って割れていましたので少し広めに補強をしてから再取付をします。
補強をするため外巻き、ベルトの縫製をいったん解きます。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの樹脂板溶接

補強をする前に割れている箇所を溶接して仮止めしておきます。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの裏地貼付け

裏面にはナイロン生地を当てておきます。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの樹脂板割れ補修箇所に当てる革

先ほどご紹介したようにこちらの素材は柔軟性があるので、外側にはある程度柔軟性がありミシン目にも強い革を当てます。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの当て革をサークルカッターで裁断

ケース全体が曲線で出来ていますので、当て側の形状は半円形にいたします。
デザインや状態によってできる限り違和感のない方法を都度検討させて頂きます。

少し話が反れますがこのサークルカッターという道具が非常に便利で、フードカバーのホック穴が拡がった際に革を当てて補強する際も綺麗な丸型に裁断することが出来ます。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの割れた箇所に半円形の補強を当てる

表の革だけでは強度に不安が残りますので、裏側にも補強をいたします。
裏側には約2mm厚の樹脂板を表の革の縫製がしっかりと掛かるように少し大きめにカットしておきます。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの割れた箇所に革を当てて補強

割れていた箇所全体を覆うようにしてセンターに配置します。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの割れた箇所に裏板補強

裏側の当てた樹脂板まで貫通して一緒に縫い合わせます。
これでミシン目はあるものの表裏の補強と一緒に縫われているのでしっかりとし、面が広いので負荷も分散されます。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの割れた箇所に革を縫い付け

ベルトを留めるカシメ穴を開けておきます。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの割れを補修

ベルトを通してカシメで固定して1箇所目は完成です。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースのベルト付け根の補強再取付

2箇所目は穴の割れはありませんでしたので、念のため直径の大きなワッシャーを表と裏に挟んで左右と同じようにボルトと裏から袋ナットで固定をしました。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースのショルダーベルト付け根のビス穴補強と再取付

3箇所目は1箇所目と同じように割れている箇所を溶接してから、こちらは裏側に補強の樹脂板を当ててしっかりと固定ができるように爪付きナットを埋め込みます。

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースのショルダーベルト付け根の割れ補修

底脚側からボルトで締めると爪付きナットと挟み込まれてしっかりと固定が出来ます。
これで3箇所の補強と再取付が完成です。

3,今回のお修理費用と納期

(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースの伸縮ハンドル

今回の(VéloLine)ベロライン/サイクルキャリーケースのベルト付け根補強再取付×3箇所で、費用が12,000円(税抜)、納期が約2週間でした。
※同じような症状でも付近の状態や使用するパーツなどにより費用や納期は変動いたします。

全体と破損部分の画像をお送り頂けましたらお修理可否の可能性と概算のお見積をお答えできますので お問合せフォームもしくはライン公式アカウントからお気軽にご相談ください。

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